❶モスの長セリフにしびれて見つめる表情
フロッグドッグのところで、モスが激怒して言った長台詞の直後、3秒間モスを見つめたまま固まるニック。目がハートになるってこういうことか!と初めて思いました。この3秒という間がすごくいいです。その後感嘆の声を上げ、テープレコーダーを取り出してもう1回言ってと頼み、モスが毒気を抜かれるのが最高に面白い。
❷スーザンになりきって「なあにジョン」と微笑む表情
青い目を大きく開いて上目遣いで微笑む可愛らしい表情は、まるで別人で、本当に女性のような可愛さ。マイケルの演技力に驚かされます。
モスも「やめろ」「バカバカしい」とかは言うものの「気色悪い」とは一言も言わないし、「ハニー」と呼んで素直に話し始めるというのも面白いところです。まぁ、ニックの言葉に一理あると認めたからなんですが。
ニックとしては、人間の心理を知っている俳優としての使命感のような気持ちでスーザンを演じているわけで、モスをからかうつもりは全くなく、真剣にモスの力になりたいと思っているんですね。小説に書いてありますが、ニックは俳優のクラスで教え込まれたように、スーザンに意識を集中し、どんな女性か感じ取って、彼女になりきります。スーザンは心理学者なので、まるで分析するように「好きになる度にってどういうこと?」としつこく聞くことになるわけです。映画ではスーザンの職業は出てこないので、まるでニック自体が意地悪な質問をしているみたいですが。
1つの映画の中で、ニック・ラングとジョウ・ガンとスーザンとレイ・カザノヴという4人のキャラクターを演じ分けている。マイケルファンにとってはとてもお得な映画です。
❸警察署の署員がニックを騙したことを笑っているのをにらむ表情
ここもまるで別人。トム・クルーズ系の男らしい険しい表情で、本当に頭にきてるのがよく分かります。