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二見文庫『ハード・ウェイ』ではモスのアパートに入る直前の場面がある

前の記事で、二見文庫『ハード・ウェイ』は映画と違うところがいっぱいと書きました。具体的にどう違うかについて、何記事かに分けて書いていきます。今回は、モスのアパートに着いたシーンについてです。

haten-aren.hatenablog.com

ハード・ウェイ (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) | J.R. ロビテイル, 静子, 堀内 |本 | 通販 | Amazon

小説のモスは、フロッグドッグのところで激怒して言った言葉に逆に感動されてしまったので、自分の身に降りかかった悪運に耐える覚悟を決め、ニックの希望通り、自分のアパートに連れて帰りました。
一方ニックは、鞄ごと盗まれた着替えを取り戻すのを諦め、帰る途中で購入。包みや袋を山のように抱えてモスの部屋までついていきます。モスは手伝いませんが、ニックは文句を言いません。それどころか、包みや袋の陰からなだめるようにこう言います。

時間がかかって悪かったな、ジョン……つるしの服を買う習慣がないもんで
引用元:二見文庫『ハード・ウェイ』、J.R. ロビテイル著、堀内静子訳、二見書房、1991、p.115

モスには嫌味に聞こえたみたいですが、「……」から察するに、ニックはただ待たせてイライラさせてしまったことを謝りたくて悪気なく言ったんでしょう。
 
映画だと、買い物袋6袋(GAP×4、macy's×1、赤い袋×1)を両手に抱えて部屋に入ってくるところしかないですが、小説でその直前のやりとりを知れたのは嬉しいです。著者ロビテイルに感謝。
 
macy'sとタイムズ・スクエアの位置関係が一目瞭然のサイトを見ると、結構近いですね。

ニューヨーク ロケ地ガイド

 
この翌日、スーザンのランチにこのつるしの服を着ていきますが、身体にあっていないことが書いてあります。小説では、どんな服を買ったのかは、ポケットがあること以外まったく分からないです。ここはもう映画で見るしかない。
 
ちなみに小説では、モスのクローゼットを見てJ.C.ペニーで買い物していることを知ったニックがたまげて唖然とします。シアーズウォルマート等と並ぶアメリカを代表する百貨店チェーンだそうです。